引越しする時の新しい考え方?「二拠点生活」「多拠点生活」というスタイル
ライフスタイルが多様化した現代では、平日は都市部で仕事中心の生活をし、週末はゆったりと田舎暮らしをする「二拠点生活」を始める人が増えてきています。
また、サブスクリプション(定額)型住居サービスを利用することで、住まいの拠点を1つに定めない「多拠点生活」という新たなライフスタイルも登場し始めました。
そこで今回は、引っ越しをする前に知識として知っておきたい「二拠点生活」と「多拠点生活」というライフスタイルについて紹介します。
都市部で生活する人にとって、田舎暮らしは憧れの一つ。とはいえ「田舎暮らしはしてみたいけど、いきなり地方に移住するのは、ちょっと不安…」と思う人は多いのではないでしょうか。
そんな中、平日は仕事がある都市部に住居を構え、週末や休日は田舎暮らしを楽しむという人が増えています。
住まいを2つ持つというと、家賃などのコストがかかり過ぎると思う人も多いでしょうが、地方に行けば、アパートの家賃が1ヶ月1万円〜2万円という場合もあります。
また、拠点を完全に移動させる「移住」とは異なり、地域住民との人間関係に疲れるということも少なくなるのが魅力だという人もいます。
こうした「二拠点生活」を始める人が増えてきた背景には、地方における空き家対策があります。自治体によっては、空き家対策の一環として、空き家を無料で貸し出す場合もあります。
二拠点生活には、週末や休日を田舎で過ごす週末居住型だけではなく、都市部で培った仕事のノウハウを地方で活かし、二つの地域で仕事を持つ二地域就労型で働く人もいます。
平日は都心部でバリバリ働き、休みの日は喧騒を離れて気ままな田舎暮らし…。そんな素敵に見える二拠点生活ですが、交通費の問題や生活の利便性などを考えると、「最初はいいけど、長続きしないのでは?」と思う人も多いことでしょう。
これまでは、移動時間やコスト、そして二重家賃問題などで、トライはするけれども長続きしない人が多いと言われていました。しかし、働き方改革の浸透や副業解禁となった2019年以降は、「仕事も住まいももっと自由に」という傾向が強まりそうです。
二拠点生活を持続可能にするには、引っ越した先での「地元住民との人間関係」をうまくすることが大切です。苦労することもたくさんありますが、やはり地元のコミュニティに溶け込むことが「第二の拠点」を持つ上で最重要課題です。自治体によっては二拠点生活を支援してくれるところもあるので、そういう地域は比較的溶け込みやすくなるでしょう。
自動車などのシェアに始まり、ブランドバッグや高級家電など今やサブスクリプションのサービスはさまざまな分野に広がりつつあります。そんな中、いよいよ住まいもサブスクリプションで利用できる時代になりました。月額を支払うという意味では家賃と変わりはないので、今後利用者が増えていきそうです。では、住まいのサブスクリプションとはどんなものなのか、見ていきましょう。
住まいのサブスクリプションは、「Co-Living(共有居住空間・コリビング)」というサービスで、日本国内または世界中の空き家や遊休別荘などを借りたい人とマッチングさせるサービスです。わかりやすく言えば月額を支払えば、いろんなところに住み放題です。
これまでは、賃貸借契約を不動産業者と交わし、何年も住み続けるというのが常識でした。拠点となる自宅の家賃を支払いつつ、旅行などに行けばホテル代などの宿泊費用がかかるのも当然のことです。しかし、住まいのサブスクリプションを利用すれば、これまでの賃貸という概念がなくなり、どこに行こうとも宿泊費は同じです。つまり、ずっとホテル住まいのように、必要に応じて住まいを変更できるという画期的なサービスなのです。
多くのサービスが家電や家具付き、通常の宿泊施設のようにいつでも住むことができるので、自分が所有するモノ自体が少なくてすみます。ミニマルな暮らしをしたいと思っている人には、ぴったりのサービスかもしれません。
●ADDress
月額4万円で光熱費込み、リノベーション済み物件にはWiFi、家具、家電、アメニティも完備。日本だけでなく海外にも物件があります。
●クロスハウス
全国3000室以上を誇るサブスクリプション型住居サービス。月額もおよそ4万円から(物件による)と格安。東京近郊に物件を多く抱えています。
●HafH(ハフ)
1ヶ月から利用可能なサブスクリプション型住居サービス。世界中に物件を持ち、光熱費・ネット費用・敷金・礼金・保証金などが不要となります。住民票発行が可能なプランもあります。
いかがでしたか?二拠点または多拠点での生活は、これまでの住まいの概念を覆す画期的なライフスタイルであることが分かっていただけたかと思います。
「ホーム」を持たないことで、住民票など公的な問題に関わるデメリットが出てくる場合もありますが、転職が多い仕事や長期で海外に出ることが決まっている人、ネット環境があればどこでも仕事ができる人などの場合には大きなメリットがあるかもしれません。
引っ越しを繰り返すことで、定住すべき場所を見つけられる場合もあるので、「二拠点生活」や「多拠点生活」を視野に入れてみましょう。
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