日本の引越し業者すごいかも。こんなに違う世界の引越し事情【タイ、トルコ、フィンランド編】
海外では、引越しサービスを請け負ってくれる会社を利用するよりも、自分たちで引っ越しを行うケースが多いようです。世界各国と比べると、日本は引っ越しのサービスがとても充実していますが、海外の引っ越し事情はどのようになっているのでしょうか。今回はタイ、トルコ、フィンランドの引越し事情について紹介します。
タイは日本の製造業などが数多く進出しているため、在留邦人数は世界第4位と、駐在の日本人が多い国です。そういう意味では日本のサービスが普及しているため、引っ越しする場合にもそれほど苦労することはありません。また近年は経済的にも発展し、住みやすい国としても知られています。そんなタイですが、日本とはかなり違う引っ越し事情があるようです。
●タイでは1年に1度、引っ越しが必要?
タイでは賃貸住宅の契約期間が1年というのがスタンダードとなっています。家主側に有利な商習慣になっており、契約時に家賃を上げる、中途解約時に罰金が発生するといったこともあります。そのため、引っ越してみたけれど住み心地が悪かったり、設備に不具合があったりする場合でも、途中解約せずに1年後の契約更新時に引っ越すというパターンが多くあるようです。
また、タイ現地の業者を利用した場合の引越し費用は日本に比べ3分の1から5分の1程度とかなり安いため、気軽に引っ越しできるというのも日本とは違う事情と言えます。
●引っ越し業者への連絡は「LINE」が主流
タイで引っ越し業者を依頼する場合には日本人もよく使っている「LINE」が便利です。例えば、引越しの見積りを依頼する場合にもメールではなくLINEを使うことが多く、荷物の量などを調べる場合に、会社から「LINEで写真を送って」と言われることも、しばしばあるようです。
●ダンボールは自力で入手
日本とは違い、タイではダンボールを自力で集めてくるのが一般的です。もちろん引越し業者から購入できる場合もありますが、その場合は割高になるようです。また、引越し業者に依頼したダンボールも引越し後に引き取られるケースが多く、後日ゆっくり開梱というわけにもいかないようです。
●日系の不動産会社が賃貸している場合なら引っ越し代が無料に
タイには駐在の日本人が多く、コンドミニアムやマンションなどの賃貸に住んでいることがほとんどです。首都バンコクで、日系不動産会社を通じて賃貸している場合は、引っ越し費用を不動産会社が負担してくれるケースがほとんどです。ただし、途中解約する場合には引越し費用は負担されないので、注意しましょう。
アジアとヨーロッパの文化が混じり合い、東洋と西洋の架け橋の国と言われるトルコ共和国。世界3大料理の1つに数えられるトルコ料理で有名な国ですが、経済的にはEUに加盟していないなど、実はアジア寄りのエキゾチックな国で、親日国家としても知られています。そんなトルコの引っ越し事情はどのような感じなのか見ていきましょう。
●引っ越し先のクリーニングは入居者が行う
日本の賃貸物件の場合、入居前の部屋はきれいにクリーニングされていることが一般的ですが、トルコでは入居前の部屋はクリーニングされていないことがあります。ですから、入居者が自分で清掃業者に依頼してクリーニングすることが多いようです。
●家が広く家具も多いので引っ越しが大変?
トルコは家族や親族を大切にする文化が根づいているため、家族や親族がいつでも寝泊りできるような広い間取りの家が多いことが特徴です。また、賃貸マンションなども2LDK以上の間取りが普通で、リビングと応接間があったり、リビングだけでも日本の2倍位の広さがあったりするのが普通です。そのため、一人暮らしの人などは部屋を持て余してしまうということもしばしば。引っ越しの際の清掃や荷物の片付けなども日本の時より苦労する人が多いようです。
●引っ越すなら管理人常駐のマンションがオススメ
トルコのイスタンブールに引っ越すなら管理人が常駐するマンションが日本人にはオススメです。なぜなら、イスタンブールの管理人常駐のマンションは、まるでホテルのように部屋の掃除や洗濯、買い物までしてくれるサービスがあるからです。もちろんプライベートなことなので気が進まない人もいるでしょうが、引っ越し先として考えるなら、とても嬉しいサービスです。
ムーミンやオーロラなどで知られるフィンランドは、意外にも日本から一番近いヨーロッパの国です。2018年には国連の世界幸福度ランキングで1位に選ばれたことのある世界有数の福祉大国ですが、引っ越し事情はどうなっているのでしょうか。
●夕方から引っ越しはできない
経済の中心地である首都ヘルシンキでも、16時以降に働く人はほとんどいません。ワークライフバランスの高いフィンランドでは夕方からは家族や友人と過ごす時間という考え方が当たり前。そのため、引越しも夕方までに完全に終わるようにしなければなりません。フィンランドでは業者に依頼するよりも友人や知人に手伝ってもらうことが一般的なので、手伝ってもらう場合も時間については夕方をこえないようにしましょう。
●引越しゴミもなるべくリサイクルに
環境大国であり、リサイクル大国でもあるフィンランドでは、引っ越しの際に出る大型のゴミもリサイクルの回収業者に出したり、分別をしたりすることが常識となっています。日本と似ているように思われますが、粗大ごみや有毒廃棄物は指定された場所に廃棄しなければいけないほか、バッテリーや電池、電球などの廃棄物は電気業者に回収してもらうなど、日本と違う習慣があるので気をつけたいところです。
いかがでしたか? 海外の引っ越し事情は国によってかなり違ってきますね。日本の引越し業者はサービスがいろいろと充実していますが、ワークライフバランス重視やLINEを駆使するなど見習いたいサービスもあるようです。
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