日本の引越し業者ってすごいかも。こんなに違う世界の引越し事情【イタリア、インド、韓国編】
国が違えば文化も違う。ということで、海外の引っ越し事情は日本とはかなり異なります。
ここでは、海外の引越しや家探しの仕方について紹介します。今回は、イタリア、インド、韓国の引越し事情です。
イタリアといえば、みなさんご想像の通り、陽気で緩やかなお国柄として有名です。その評判に違わず、引越しの時も日本のように迅速に対応してくれるわけではありません。
不動産会社に仲介をお願いする時も、自分自身で引越しをする時も、気をつけたいのは「契約」と「時間」。いずれも日本と比べるとルーズに感じるので、あらかじめ余裕を持って引越しの段取りを取るのがベターです。
●契約が口頭ベース!?
日本では、引越しを決めたら、賃貸契約を交わすのが一般的ですが、イタリアでは、知人の紹介やネットの掲示板など、人づてで部屋を探すケースが多いそうです。
人づてで見つけた物件の場合、大家さんと直接交渉することが多く、内見をして気に入ったら、その部屋に住みたい旨を伝えるわけですが、その場合、口頭で入居日を伝えられるだけという場合があります。また、書面に残す場合でもメモやメールだけということもあります。このように正式な書面を交わさないことも多々あるので、家賃や光熱費などの諸条件は、しっかりと確認しましょう。
●見積もりがなかなか届かない
もちろん、イタリアにも引っ越し業者はあります。引越し業者に連絡をしたり、不動産仲介業者に連絡を取ったりする場合、覚えておきたいのは、なかなか見積もりが上がってこないという点。
日本では引越し業者のホームページやメールなどで見積もりをしてもらうのが主流になりつつあり、即日、翌日対応の引っ越し業者もあります。しかし、イタリアの場合はメールの返信がなかなか届かないことが多いようです。そのため、メールやウェブサイトだけでなく、電話をしたり、直接事務所を訪れたりする方が良さそうです。
●引越し業者に頼んでも引越し当日に来ない?
自分で引越し作業をするのが難しい場合は、やはり引越し業者に頼むことになるわけですが、イタリアの引越し業者は日本のようにスムーズにはいきません。
例えば、引越しの荷物を搬出する場合に、荷物を梱包して自宅で業者が来るのを待つことになりますが、「今日は他の作業が忙しいから行けない」という連絡が当日に入ることがあります。また、入居日に新居で荷物を積んだ引越し業者のトラックが来るのを待っていたところ、「今日は行けない」という電話が入ることもあるようです。このように、イタリアでは予定通りにいかないことがよくあるので、余裕を持って引越しの日取りを決めるのが良さそうです。ただ、その分、割引をしてくれるなどのサービスもあるので、大らかに受け止めることが大切です。
同じアジアということから、日本とも親和性が高そうなインドですが、そのお国柄は日本とはまるで異なります。特に知られているのは時間のルーズさです。インド人と日本人とでは時間の流れ方が違うように感じるほどなので、大らかな気持ちで引越しに臨みましょう。
●約束の時間には来ないのが普通!?
インド人の時間の感覚は日本人とはかなり異なります。そのため、引越し業者を頼んだとしても、ほとんどの段階において遅刻すると考えておきましょう。いちいちカリカリしていると、トラブルの元になります。引越しの日は、1時間以上遅れてくるだろうな、というくらいの気持ちでちょうど良いでしょう。
●嘘をつかれても怒らないことが大切
インド人はもともとサービス精神が旺盛な人が多く、こちらの要求に対し、嘘をついてでも喜んでもらおうとすることがあります。そのため、引越しや家の契約においても、サービスをしてくれるような言い方をすることがあります。しっかり確認しておかないと守られない場合があるので要注意。日本人からすると、まるで嘘をつかれたような気持ちになりますが、悪気がないことが多いので、その場合も大らかに構えておきましょう。
●細かい分業制で時間がかかる
引越しの当日、驚かされるのは、引越し業者のドライバーが荷物を運ばないこと。日本人からすると「さぼっているの?」と思うかもしれませんが、インドでは、運転手は運転するのが仕事で、搬入・搬出は分担外となります。搬入には搬入担当がいるので、運転手は荷物を運んだりしないのです。そのため、作業員3人で来たのに運んでいるのは1人ということになり、時間がかかることがよくあります。
お隣の国、韓国の引っ越し事情はどうでしょうか?それほど日本と違わないのでは?と思うかもしれませんが、けっこう日本と異なるところがあります。
●内見は、まだ住んでいる人がいる部屋で行われる
日本で内見といえば、前に住んでいた人が引っ越した後に行われるのが一般的ですが、韓国では、実際に誰かが住んでいる部屋を内見する場合が多々あります。これは逆を返せば、引っ越しを決めて大家さんに伝えた場合、後日、自分が住んでいるところに知らない人が内見しにくることになります。日本人には少し抵抗のある文化といえるでしょう。
●引っ越し業者は作業中、靴を脱がない
西洋ではないので、日本と同じく普段の生活では靴を脱いで家に上がる韓国ですが、引越し作業員は搬入・搬出の際、靴を脱いでくれません。これは作業員の足の安全のためなので、拒否することができないということを覚えておきましょう。
●退去する際、掃除をしない
日本では「原状回復」の原則があるので、できるだけきれいに掃除してから退去しますが、韓国では退去の際は掃除をしない習慣があります(地域によって異なる)。そのため、新しく入居する側が部屋の掃除をすることになります。
このように各国の引っ越し事情を見ていくと、日本とはかなり違うことが分かったかと思います。日本の引越し業者やはりスムーズで丁寧というのを改めて感じます。
海外で引越しをする際は、その国の文化を理解して対応しましょう。
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