一人暮らしから同棲やシェアを始めても問題ない?!引越しする前に知っておきたい賃貸契約の正しい知識
一人暮らしをしてから、彼氏や彼女とのお付き合いが深まり同棲したいなぁと思うことや、一人暮らしでは寂しいから、友達と一緒にルームシェアをして住みたいと思うことってありますよね。でも、ちょっと待ってください。一人暮らしの部屋として借りた部屋で複数の人が住むことってできるのでしょうか?
前提として考えておきたいのは、「部屋のルール」は誰のためにあるのかということです。一人暮らしに限らず賃貸物件はもちろん貸主(オーナー)のものです。そのルールはまさに貸主の部屋を守るためといっても過言ではありません。そのため、貸主と借主との間で公式な賃貸借契約が締結されているわけです。同棲やルームシェアに関しても物件によって契約内容は様々ですので、賃貸借契約書を改めて読んでみることをオススメします。
学生向けマンションや一人暮らし専用の物件においては、賃貸借契約の中に単身による居住を明確にしている物件がほとんどです。特に、学生限定で部屋を貸し出している学生向け賃貸物件では、本人以外の「宿泊」も禁止している場合もあります。この辺は一人暮らしをする前に事前の確認が必要です。
例えば、一人暮らしで2DKの部屋を借りていたとします。部屋が1つ余っているから友人や彼氏・彼女と一緒に住んで、家賃を折半すれば、経済的に良いと考える人は多いかもしれません。しかし、借主が勝手に他人を住まわせることは禁止されています。
入居前のことを思い出してみましょう。賃貸の契約を結ぶには、身分証明書や連帯保証人、所得証明、印鑑証明などの書類を提出し、審査を通ってようやく入居がOKになっています。気軽に借りていると思っている賃貸ですが、集合住宅に住むということはそれだけ責任の重いことであり、貸す側としてはそれだけ慎重に貸す人を選んでいるということです。そんな中で、どういう人かもわからない人を勝手に住まわせることは貸主の信用を失いかねますよね。
また、賃貸借契約書には、必ずといっていいほど「住居の転貸を禁止する」と明記されています。これは、賃貸の又貸しを禁止するばかりでなく、勝手に家賃を決めて勝手に投機的に使われないようにするためのルールです。
さらに、民法612条においても、「賃貸借契約において借主の無断転貸・譲渡を禁止する」と明文化されています。
賃貸物件の部屋に大家さんが来るということがあまりないため、友人や恋人と同居してもバレたりしないだろうと思うかもしれませんが、意外とすぐにバレてしまうことが多いようです。
一番多いのは、近隣住民からの目撃情報です。一緒に生活していればどうしても近隣の人に見られることはあります。一人暮らしから同居人が増えることで生活音がプラスされ、隣の人が騒音と感じるようになる場合も多いようです。そんな中、同居人を見られると、管理会社などに報告が行きやすくなってしまいます。
仮にこっそりと黙って同居していて、バレなかったとしても、事故や災害が起きた時に保険が降りない可能性が高くなります。さらに、同居人が過失を犯しても部屋の責任はあなたの責任となってしまいます。これでは、黙って同居するメリットがまったくありませんよね。
現在住んでいる一人暮らしの部屋が気に入っていて、同棲やルームシェアをするにはどうすればよいのでしょうか。まずは大家さんまたは管理会社に相談することが先決となります。ちゃんと事前に相談して、新たに住む人の身元などが確認できれば、同棲やルームシェアが可能になる場合はあります。もちろん単身者用の物件では無理ですが、一般的な賃貸物件では夫婦や家族も住んでいるわけですから、可能性は高いと言えるでしょう。また、ワンルームの物件でも十分に可能性はあるので、まずはこっそりと住むのではなく、きちんと相談することが大切です。
同棲やルームシェアを検討しているけど、現在の住まいが単身者専用であるならば、引っ越しを考えるしかありません。スムーズに新しい部屋を決めるためには、「2人入居可」や「ルームシェア可」という入居条件で探すと便利です。
1人で住むより2人で住むほうがやっぱり楽しいし、節約もできますよね。
賃貸借契約のルールを良く読んで、ルールを守りさえすればきっと楽しい同居生活を送ることができます。まずは、管理会社や大家さんに相談してみましょう!
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