次の引越しでマイホームに住む!一戸建て住宅を建てる前に知っておきたい不動産用語②【費用と資金編】
一戸建てを購入して引っ越しをしたい人の頭を悩ませるのが、お金の問題。実際のところ、一戸建てを建てるための費用にはどんなものがあるかご存知でしょうか。家の建築費用や購入費用のほかに、ローンや税金など知っておかなければいけないことも多いです。
そこで今回は、一戸建てを建てる前に知っておきたい不動産用語を集めてみました。
本体工事費とは、「建物本体」にかかる工事費用のことです。つまり家を建てるための工事費のことで、基礎工事や家の骨組み、内外装、屋根、キッチン・浴槽・トイレなどの設備が含まれます。庭や駐車場などは含まれません。家を建てる際の総費用の7割~8割を占めると言われ、土地代などを除けば最も費用がかさみます。
付帯工事費とは、本体工事費を除く費用のことで、別途工事費とも呼ばれます。付帯工事費には、家を建て替える時の解体工事費や地盤が軟弱な時に行う基礎補強工事費、カーテンレールやリビングの照明設備といったインテリア、門扉やフェンス、ガレージといったエクステリア関連の工事費などが含まれます。また、電気・ガスなどのライフラインの造設は本体工事費ではなく付帯工事費に含まれる場合があるので注意しましょう。
不動産取得税とは、土地や家屋を購入したり、家屋を建築するなどしたりする際にかかってくる地方税です。購入はもちろん、譲渡してもらった場合でも取得となり、登記の有無や取得原因を問わないと定義されています。つまり、どのような状況でも不動産の所有者になった時にかかる税金ということです。
不動産取得税は「不動産の取得時の価格(課税標準額)×標準税率」で計算され、各都道府県に納税しなければいけません。ただし、不動産の種類や取得時期によっては軽減される可能性があり、その軽減措置は各都道府県によって異なります。
標準税率は基本的に4%ですが、東京都では2021年3月31日までに取得した場合は3%に軽減されます。この軽減措置は一定年数ごとに改定される場合があります。
その他、1997年4月1日以降に建てられた中古物件を取得した場合は、1200万円が控除されるなど築年数によって控除額が変わってきます。さまざまな軽減措置があるので、取得する前に必ず各都道府県のホームページなどで調べましょう。
固定資産税とは、土地および家屋を所有している人が毎年各市町村に納める地方税です。課税対象となる土地には宅地以外にも田畑、山林、池沼などの農地、雑種地を含みます。
家屋については、一戸建てやマンションといった住居はもちろん、店舗や工場、倉庫といった商業物件も含みます。固定資産税の税率は土地・建物ともに1.4%で固定されていますが、一部の自治体では1.4%以上のところもあるので各自治体のホームページなどで調べておきましょう。
固定資産税の納税額は「課税標準×税率(1.4%)」で計算されます。課税標準とは「固定資産税評価額」のことで、各市町村の固定資産課税台帳に記録されており、3年ごとに改訂されます。
固定資産税にも優遇措置や軽減措置が各自治体で設けられているので、積極的に申請しましょう。例えば、全国的な軽減措置としては、新築住居への軽減措置です。新築一戸建ての場合は3年間2分の1に減額、新築マンションでは5年間2分の1に減額となります。
しかも、令和2年度の税制改正により軽減措置が2年間延長され、令和4年3月31日までに新築された住宅に対して適用されます。今後も税制を改正する可能性があります。
都市計画税とは、各地方自治体による都市計画事業・土地区間整理事業に要する費用の一部を市民が負担する目的税です。土地や建物を所有する人全員が納めなければならないわけではなく、「市街化区域」という指定された区域内に土地や建物を所有している人が対象となります。
市街化区域とは各自治体の都市計画によって指定された、市街地を形成する区域および概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るようにと指定された区域のことです。
都市計画税は、固定資産税とセットで扱われることが多く、計算式は「固定資産税評価額×税率0.3%」となっています。また、固定資産税と同様に優遇措置や軽減措置が各自治体で設けられているので、各自治体に確認してみましょう。
登記費用は、その土地の所有権や利用権を公的に登録する際に必要な費用のことです。
例えば、Aさんは分譲マンションの一室に住んでいますが、オーナーはBさんだったとします。その際、一見、Aさんがそのマンションの所有者なのかどうかわかりません。不動産では法的な権利が誰にあるのかを第三者にわかるようにするために登記を行います。土地の登記には、不動産を売る時に必要な「抵当権抹消」と、不動産を買う時に必要となる「所有権移転」の2つの登記費用があります。
印紙税とは契約書や、証書などを作成する際に課税される国税です。
不動産売買や保険などの契約書や手形、通帳など経済的な重要な文書は、書類の作成自体に費用が発生しており、それに対して税金がかかります。これを課税文書といいます。その書類が課税文書であることを公的に証明するために貼られるのが収入印紙です。収入印紙は、印鑑や署名による「消印」によって印紙税を納付したこととなり、消印を忘れたり、課税文書に必要な額の収入印紙が貼られていなかったりの不正が発覚すると重い罰金を科されることになります
不動産売買契約書に使用する印紙税の軽減措置もあります。その条件は、不動産の「譲渡」に関する契約書のうち、記載金額が10万円を超え、平成26年4月1日から令和4年3月31日までの間に作成されたものとなっているので留意しておくと良いでしょう。
今回は「一戸建てを建てる前に知っておくと便利な専門用語②【費用と資金編】」を紹介しました。
こうしたお金に関する専門用語を知っておくと、スムーズに手続きが進むので、ぜひ覚えておきましょう。
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