引っ越し先が「マンションの1階」と聞くと、頭をよぎるのがどうしてもネガティブなイメージだったりしませんか?
防犯や日当たりの悪いイメージがあるせいか、「1階」はどうしても敬遠されがちな物件です。
しかし、1階の部屋にも良いところはあります。
今回は、そんなマンションの1階への引っ越しを考えている人向けにメリットとデメリットについて紹介します。
①下の階の人を気にすることなく生活できる
マンションやアパートの住人トラブルとして、一番多いのが「生活音」によるトラブル。
例えばこどものいる家庭では、どうしてもこどもが走り回ったりして階下の人に迷惑をかけてしまいがちです。また、夜中に帰ってきた場合の椅子を動かす音や、歩く時の音などが響いている場合もあります。床の遮音が弱そうな物件であれば1階に住むのもの一案。階下の住人がいないのでトラブルに巻き込まれにくくなるでしょう。
②庭付き物件が多い
マンションの1階の物件では、ベランダやバルコニーの代わりに庭がついている場合があります。ガーデニングやオープンエアのカフェスペース、小さなこどものちょっとした遊び場など、贅沢な気分になれるスペースとして使えそうです。
③エレベーター待ちがない
1階に住んでいる人が毎日のように感じるメリットとして挙げられるのが、エレベーター待ちが不要なこと。朝の忙しい出勤時間や通学時間は高層階に住んでいるとなかなかエレベーターが来ないことも。そんなイライラから開放されるのが1階に引っ越す際のメリットと言えるでしょう。
④災害時の避難がスムーズ
マンションは土台となるベースメントが重要となるため、大きな地震に遭っても低層階の方が比較的安全だと言われています。また、火災の場合、火は上へ上へと燃え移るので1階は被害が少ないばかりか、高層階に比べ避難しやすいというのも事実です。このように1階の方が避難経路を確保しやすいメリットがあります。
⑤家賃が安い場合が多い
1階は他の階に比べ、同じ間取りでも家賃が安く設定されている場合があります。特にタワーマンションなど高層階を売り物にしているマンションの場合に低層階は家賃が安く設定されていることが多くあります。
こうしたメリットと考えると「1階に住むのも悪くないな」と考える人もいるのではないでしょうか。しかし、デメリットについても考える必要があります。
①空き巣に入られやすい
引っ越し先を決める人が1階を嫌う理由の第一位が「防犯上の問題」です。
例えば、警視庁による平成29年度の空き巣被害の状況では、空き巣被害の実に61.3%が「縁側、ベランダ、居室等の窓からの侵入」となっています。つまり1階部分の窓から侵入されるケースが多く、防犯上1階は狙われやすいということがデータ上で判明しています。
参考:
「平成29年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」
②訪問販売に狙われやすい
訪問販売に遭うケースはどうしても上階よりも増えてしまいます。このような面倒に巻き込まれたくない場合はオートロックマンションなどに住むことを考えると良いでしょう。
③日当たりが悪い
特に都市部の場合には、周囲が建物で囲まれていることも多く、日陰になりやすいので注意が必要です。日当たりが悪いと、洗濯物が乾きにくいばかりではなく、風通しが悪く湿気も溜まりやすいのでカビが発生しやすくなり、健康にもよくありません。
立地条件によりますがほとんど日光が入らないような物件も存在します。また、仮に日当たりの良い物件であっても、下着泥棒などの被害が1階には多く、天気の良い日でもなかなか外に干しにくいというデメリットもあります。
④落下物に注意が必要
1階の物件は庭付きが多いと紹介しましたが、その庭に落下物が落ちてくる可能性が高いのが1階の物件です。近年報告されているのは、スマートフォンの落下。上層階の人がベランダでスマートフォンを使い、あやまって落としてしまうというもの。もし、1階の庭でこどもが遊んでいたらと考えるとゾッとします。
⑤虫による被害
1階はやはり地面に接しているだけに、虫などの被害に遭うことが多いようです。蚊やゴキブリなのどの害虫は苦手という人も多いはず。高層階ほど虫の被害は少ないため、1階に住む場合には虫対策が必要となるでしょう。
1階に住むメリットとデメリットを比べてみて、あなたは1階に引っ越したいと思ったでしょうか?
それともやめておこうと思ったでしょうか?
ライフスタイルに合わせて考えると、1階に引っ越すべきかどうかが見えてくると思うので、内見の際は細かくチェックしてみてくださいね。
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