マンションやアパートの照明は年代によって蛍光灯だったり、LEDを使ったダウンライトだったり様々。電気代や環境負荷のことを考えるとLED照明の方が良いのですが、条件によっては自分でLED照明に変更できることもあります。
賃貸物件に引っ越す際に、あまり気にしない部分ではありますが、後々変更できないということがないよう内見時にチェックすることが大切です。
引っ越し先の賃貸マンションやアパートの内見をする際に、忘れず確認しておきたい設備のひとつが、照明器具です。
入居率を上げるためのサービスとして、管理会社や大家さんがあらかじめ照明器具を用意しているケースと、デザインや照明の色味に関する個人の好みが分かれることから、あえて照明を設置しないケースがあります。
照明を自分で用意しなければいけない場合は、内見時など、引越し日よりも事前に確認しておく必要があるので注意しましょう。特に天井にある照明用のコンセントには「引掛けシーリング」や「ローゼット」といった種類があり、それによって取り付けることができる照明が異なるので確認が必要です。もし、内見の際にすでに照明器具がある場合は、物件の設備なのか、前の住人の残置物なのかを必ず確認しておきましょう。それによって、壊れた際の修理費用や交換費用について誰が負担するのかが変わってくるからです。
「部屋の照明の電球を勝手に変えても大丈夫?」など、賃貸の場合、部屋の照明に使われている電球を取り変える際に心配になる方もいらっしゃるでしょう。
引越し先が賃貸物件の場合、その設備は大家さんや管理会社の所有物なので、入居者が勝手に取り変えても良いのか不安になるものです。しかし、実は、賃貸物件の室内にある照明設備についている蛍光灯や電球は入居者自身が交換するのが原則です。設置されている電球は消耗品なので、電球が切れた際には大家さんへ連絡することなく自分で速やかに取り変えるようにしましょう。但し、入居前から引っ越し先の室内に取り付けてある照明器具本体は貸主の持ち物ですので、入居者が勝手に交換することはできないので注意しましょう。
●蛍光灯のメリット
蛍光灯は比較的消費電力が低く、白熱電球の1/4程度といわれています。価格は400円程度から購入できるものが多いです。また、白熱電球と比べると寿命も長く、約6倍の1万2,000時間程度といわれています。そのため、頻繁に取り換えずに済みますし、あまり予算をかけずにほどほどの消費電力のものを探している人におすすめです。
●蛍光灯のデメリット
蛍光灯は、寿命が近付くと蒸発したフィラメント(電球・真空管などの内部にあり、電流を流して熱電子を放出する、細い線のこと)が内部に付着することで、暗くなっていきます。そのため、寿命に対して、最後まで快適に使い切ることができないところがデメリットといえます。また、微妙な光の調整が難しく、特有のチラツキがでてしまいます。そのため、目の疲れや視力の低下につながる原因となる場合があります。
もう1つのデメリット要素は、処分方法です。水銀を使用した蛍光灯管の場合は、回収ボックスへの持ち込みや訪問回収の連絡をするのが一般的です。対してLED電球は、普通ゴミとして処分するのが一般的です(※回収方法は自治体によって異なる)。
●LEDのメリット
最大のメリットは省エネ、長寿命であることです。消費電力は白熱電球の1/8、寿命は約40,000時間とされており、一度取り付けたらしばらくは取り換えずに済むので便利です。また、LEDは紫外線の放出量が少なく、蛍光灯の約200分の1とされています。紫外線による影響から起こっていた美術品、衣類などの退色がなくなったり、虫などを寄せ付けにくく、照明器具のメンテナンス回数も軽減できるというメリットがあります。
ほかにも、衝撃に強く、壊れにくい点もメリットといえます。例えば、屋内あるテニスクラブ、バッティングセンターなど、ボールがぶつかった時の衝撃にも耐えられるようになっています。
●LEDのデメリット
価格は白熱電球に比べ10倍以上するものが多いので引っ越し前に買い揃えるのはもったいないと考える方もいるでしょう。入居したばかりの時や、長年住むと決めた物件で使うのがおすすめです。また、高熱に弱い点もデメリットといえます。密封された場所で、長時間高い照度で点灯させると発火する可能性があるので注意が必要です。
2023年に開催された「水銀に関する水俣条約COP5」において、2025年末から2027年末までに段階的に廃止することが合意されました。これによって、2027年末までにすべての一般照明用蛍光ランプの製造及び輸出入が禁止されることになります。賃貸物件に引っ越す場合は、蛍光灯からLED照明への移行期になるので事前に確認をするようにしましょう。
いかがでしたか。蛍光灯とLEDではそれぞれメリット、デメリットがあることがわかりました。蛍光灯に関しては2027年末までに全ての一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入が禁止されることが決まっています。早いうちに、LED照明への切り替えを検討しておきましょう。
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