不動産関連情報 引っ越すならインターネット無料がいい？
それは本当？
今一度、メリット・デメリットを考えてみよう 不動産関連情報

新築の分譲マンションや賃貸マンションでは、「インターネット無料」や「インターネット接続完備」という条件項目を見かける場合があります。総務省の平成29年家計消費状況調査年報によると通信費は平均でインターネット回線が3753円、携帯電話・スマートフォンが12,290円。そのため、ネットが無料で使えるというのは経済的にとても魅力的です。
しかし、引越しする前に確認してほしいのがネット環境に関する条件です。物件情報サイトなどにはさまざまな文章表現がされているので、無料なのか否かわかりにくい場合があります。

●インターネット接続可
自身でプロバイダと回線会社に契約すればインターネットに接続ができるという意味で、無料ということではありません。

●光回線対応
マンションの共有スペースまで、光回線の回線工事が終わっているということです。無料ではなく光回線のプロバイダーは自分で契約する必要があります。

●インターネット無料
文字通りインターネット無料の物件です。ただし、無料ですが回線がADSLなどのブロードバンドなのか光回線なのかは、この文言だけでは判断できません。

●インターネット完備
こちらもインターネット無料と同じです。引越し後、LANケーブルやWiFiルーターなどがあればすぐにネットが使えますが、回線の種類については確認する必要があります。

インターネット無料となっている賃貸や分譲のマンションの場合、マンション全体で１つのプロバイダと契約している場合が多いです。そのため、入居者はネットの費用を支払う必要はありませんが、ネット料金は管理費や家賃に含まれている場合があります。これについては賛否両論があるでしょう。

●個別でプロバイダと契約する面倒さがない
一般的には、新居でインターネットを利用するには、インターネット・プロバイダと呼ばれる会社に申し込まなければいけません。申込み後もネットの回線工事が終わらなければ開通しないので、そうした面倒がなくなるのが、インターネット無料物件のメリットと言えます。

●WiFiルーターは必要
インターネット無料の物件はLANケーブルをパソコンなどに繋げばインターネットの利用がすぐにできます。しかし、現在ではWiFiを通じて無線でインターネットを楽しみたいという人がほとんどなので、WiFiルーターを購入する必要があります。

●自身で契約していたプロバイダーが無駄に？
インターネットが無料で使える物件に引っ越す場合は、それまでに使っていたプロバイダと二重契約になるので、もったいないと感じる人も多いでしょう。また、自身で契約していたプロバイダが気に入っているからといっても新居で使えるかどうかは確認する必要があります。
内見で物件は気に入ったけれどもインターネットが無料ということは、家賃や管理費に含まれている可能性があると考えたら、お得感がないと感じる人も多いことでしょう。

●回線速度が遅くなる？
インターネット無料という物件の多くはマンション全体で1つのプロバイダと契約していることが多く、アクセスが集中する時間帯などには回線の速度が遅くなるなどの問題が発生しやすくなります。ネット中継をライブで見る場合には、アクセスが集中しやすく、ネットが遅くなる、フリーズするということもありえるので注意が必要です。

インターネット無料の物件は毎月かかる通信費を節約できるため、メリットは多いと言えます。ただし、プロバイダを選べないため、プロバイダ各社が行っている家族割引やグループ割引などさまざまなキャンペーンを利用できない場合があります。
また、回線速度の低下や不具合があっても個人で対応ができません。そのため、インターネットのヘビーユーザーやご家族が多い場合には、ご自身でプロバイダと契約できる物件を選ぶ方が良いと言えるでしょう。