次に引っ越す時には、いよいよ住宅を購入しようと考えている人は多いのではないでしょうか。そんな時、「一戸建て」にするか「マンション」にするか決まっていますか?
そこで、今回は「一戸建て」と「マンション」のメリットとデメリットを比較しながら、金銭面や住みやすさなど項目別に考察してみます。
住宅の購入は生涯最大の買い物と言われるほど、金銭面で重要な出来事です。また、不動産は資産となるわけですから、購入については長期的な視点が大切です。
マンションにおける金銭的メリットは、物件価格を同様の立地条件で考えた場合、安くなる傾向にあることです。多くの人が住宅ローンを利用するので、金利などを考えるとやはり価格が安いというのはメリットとなります。一方、一戸建ては建物だけではなく、土地も合わせて購入するので、資産になりやすいというメリットがあります。
マンションは築年数が経過するほど基本的には資産価値が下がるというデメリットがあります。また、物件以外の費用に目を移すと、マンションは管理費や修繕積立金、駐車代などの月額費がかかってきます。一戸建ての場合は、物件が郊外に建てられる場合が多いため、マンションのような月額費用はかからないものの、通勤や通学のための費用が高い傾向にあるというデメリットが考えられます。
さらに、売却のことを考えた場合、マンションはリノベーションすることで資産価値が上がる場合がありますが、一戸建ての方がリノベーションの自由度が高いという点から考えると売却しやすい可能性が高まります。長期的な視点に立てば、金銭面においてのメリットは、一戸建ての方が多いと言えるでしょう。
【金銭面でのメリット・デメリットまとめ】
・同じような立地条件で購入した場合はマンションの方が安くなる傾向に
・一戸建ては建物だけじゃなく土地も資産価値として含まれるのでマンションよりも有利
・マンションは管理費や修繕積立金、駐車代などの月額費用が必要となる
・一戸建ては都心から離れていることが多く、通勤・通学費用がマンションよりもかかる
不動産を購入する最大の理由は、今後の人生を含め、落ち着いて暮らしたいという人がほとんどでしょう。となれば、住みやすさやライフスタイルにおいて、どちらが快適なのかはとても重要です。そして、将来の家族計画や老後のことも考えておくことが大切です。
マンションを購入する際のメリットは、便利な点が多いところです。
一戸建てと比較すると、駅近や都市部といったアクセスが便利な場所に建てられていることが多いです。通勤や通学しやすいのはもちろん、買い物や病院などに行く時もアクセスがいいというのは、充実したライフスタイルを求める人にとっては大きな魅力となるでしょう。また、夫婦共働きでの生活を考えている場合は、通勤圏内のマンションが住みやすいと感じることでしょう。
一方、一戸建ては、同じ予算で考えた場合、基本的に建物自体の面積がマンションよりも広いことが多く、家族が増えたことを想定している人にとってはメリットとなるでしょう。また、1階と2階に分かれている物件が大多数であるため、1階は家族の団らんスペース、2階は個々のスペースと使い分けしやすくなります。
生活音や騒音問題は引越ししたくなる原因のトップに挙げられる問題ですが、この問題について考えると、一戸建ての方が住みやすいと言えます。多くの分譲マンションは防音設計になっているとはいえ、都市部のマンションはやはり常に都会の喧騒があります。また、赤ちゃんの夜泣きや子どもたちが家で騒いで、近隣に迷惑をかけてしまうのではないかといったストレスがあるのは、マンションの方だと言えるでしょう。
【住みやすさのメリット・デメリットまとめ】
・マンションは駅近や都市圏に多くアクセスが便利なことが多い
・一戸建ては専有面積が広く、1階、2階に分かれているため、家族でのライフスタイルにフィットしやすい
・マンションは都心部にあるため、一戸建てのほうが騒音問題に悩まされにくい
日当たりや風通しは長年住むことを考えれば、重要なポイントになります。例えば、日当たりや風通しの悪い住まいでは、カビの発生が起きやすく、家の腐食や健康被害につながる可能性があります。日当たりは、一戸建てとマンションでは、高層階のあるマンションの方が良いと考える人が多いかと思います。しかし、日当たりが良くても風通しが悪い家は、熱や湿気がこもりやすくカビなどが発生しやすいという弱点があります。マンションは一戸建てに比べると窓の数が少ないことが多いので、長年住むことを考えると同じ条件に立てば、一戸建てのほうが良いと言えそうです。
【日当たりと風通しのメリット・デメリットまとめ】
・日当たりでは高層階のあるマンションの方が優位
・風通しでは、窓が多い一戸建てのほうが優位
引越しを考える際、大切な要素である治安面。一戸建てやマンションを購入するのであれば、なおさら防犯性の高い物件を選ぶべきです。
警察庁の統計によれば、空き巣などの侵入窃盗事件の発生率は一戸建てがマンションの約3倍と、やはり、一戸建てが狙われるケースが多いようです。
マンションの防犯性が高いのは、まず高層階があると侵入されにくいというのがあります。また、エントランスにはセキュリティーシステムがあり、管理人が常駐、巡回している物件もあります。
一戸建てで防犯性を高めるには、やはりホームセキュリティを設置や窓ガラス・ドアの鍵の強化など自分で対策するしかありません。ただし、マンションとは違い、自分の敷地内に不特定多数の人が訪れることがないので、自宅近辺で不審な人を見つけやすいという特徴もあります。
【防犯性のメリット・デメリットまとめ】
・マンションは一戸建てよりも犯罪発生率が低い
・エントランスのセキュリティーや管理人常駐など防犯性ではマンションが優位
・一戸建ては、ホームセキュリティーなどを自分で対策する必要がある
このように見ていくと、ライフスタイルの違いによって、一戸建てかマンションかを考えるべきでしょう。
例えば、将来は子どもをなるべく良い環境で育てたいと考えている人は一戸建ての方が良いと言えそうです。また、若い時は都会でバリバリ働きたい、もしくはリタイアが近く生活エリアをなるべくアクセス便利にしたい人はマンションに住む方が良いと言えるでしょう。
不動産の購入は将来を見据えた長期的視点で考え、引越し後に後悔しないよう慎重に検討しましょう。
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