マンションによっては、オール電化、もしくは電気・ガス併用の場合があります。電気代・ガス代が高騰しているからこそ、それぞれのメリット・デメリットを把握しながら引越し先を選ぶことが重要になります。
オール電化の物件とは、お風呂やキッチン・暖房など、家庭で必要となるすべてのエネルギーを電気でカバーしている物件のことです。オール電化の物件に引っ越すとどんなメリットがあるのか改めて考えてみましょう。
●光熱費の管理がしやすい
光熱費の基本料金を電気代のみに一本化することができます。ガスの基本料金がかからず、光熱費の支払先が電力会社のみとなるので、家計管理がシンプルになります。
●火災のリスクが低い
オール電化の物件ではIHクッキングヒーターを設置していることが多いです。IHクッキングヒーターは、調理器具に熱を直接伝えて加熱する仕組みになっています。そのため、調理などで火を使う機会が大幅に少なくなり、火災を起こしにくいというメリットがあります。
また、調理時に火を消し忘たり、気付かないうちに服の袖に引火してやけどしてしまうといった心配がありません。また、ガスを使わないので、ガス漏れや不完全燃焼を起こす危険性もなく安心です。
●時間帯によって利用料金が安い
オール電化の物件には、契約先の電力会社からお得な電力プランを用意されているケースが多いです。電力会社によって異なるものの、一般的には23時以降の深夜の時間帯の電気代が安くなるように設定された「時間帯別電灯契約」の料金プランを用意されている場合があります。
●掃除がしやすい
オール電化のキッチンに多く用いられているIHクッキングヒーター。このIHクッキングヒーターは表面に凹凸のないフラットな作りになっているので、調理が終わったら、台所用の洗剤と布巾で天板をサッと拭くだけで日頃の掃除はOK。掃除にかかる時間を短縮することができます。
●昼間は電気料金が割高
オール電化の場合、夜間の電気代が安く設定されている代わりに、平日の昼間の時間帯は電気代が少し割高になっている傾向があります。そのため、昼間に電気を使うことが多い家庭の場合、金額が少し高くなってしまうことも。また、日中、人間は不在でも、ペットのために一日中エアコンを付けっ放しにする場合などは、注意が必要です。
●調理器具が制限される
IHクッキングヒーターに対応していない調理器具は使用できないため、場合によっては買い替えが必要になることがあります。中でも、電気を通さない土鍋などの直火対応の調理器具は使用できません。また、強い火力を必要とする中華鍋も不向きです。事前に手持ちの調理器具を確認しておきましょう。
●停電時に多くの物が使えない
停電になった時は調理機器や給湯器、暖房器具、そのほかの家電が使用できなくなります。そのため、電気が復旧するまでの生活のために備えを用意しておく必要があります。例えば、カセットコンロとや、石油ストーブなど停電時でも使用できる器具などは備えておくと安心です。
ガス併用の物件とは、キッチンのコンロや給湯器にはガスを使い、照明や家電は電気を使う一般的なライフラインのタイプです。改めて、電気・ガス併用の物件に引っ越すとどんなメリットがあるのか考えてみましょう。
●調理器具を選ばず使える
オール電化物件の場合、「IH対応型」の調理器具を選ぶ必要ありますが、ガス併用の物件の場合はわざわざ調理器具を選ぶ必要がありません。またガスはIHに比べると強火で調理ができるところも魅力です。
●停電の時にも使える
災害時などに電気が止まってしまった時でもガスは使えることが多いです。そのため、必要最低限の調理やお湯を沸かすことができ、食事やお風呂など基本的な生活の維持が可能です。
●昼間の使用料がお得
昼間に割高になりがちな電気での給湯や料理をガスで補うことができます。日中も家族が室内にいることが多い家庭の場合は、光熱費を低コストに抑えることが可能になります。
●基本料金が二重に必要
電気・ガス併用の物件の場合、ガスと電気のそれぞれに基本料金が必要になります。基本的に毎月一定額を支払い続けなくてはなりません。
●火災のリスクがある
室内で火を使うので、火災のリスクをゼロにはできません。火災のほかにも、火の不完全燃焼によって一酸化炭素が室内に充満したり、ガス漏れによる事故が発生したりするリスクも考えられます。
●プロパンガスの場合は割高の場合も
都市ガスのエリアではない場合はプロパンガスを使用することになります。しかし、プロパンガスは民間委託によるガス供給となるため、都市ガスに比べると割高になるケースが考えられます。
オール電化の物件と電気・ガス併用の物件に引っ越した場合のメリットとデメリットについて考えてみました。引っ越し先を探す時には、オール電化なのか、電気・ガス併用なのかを確認してから、自身のスタイルに合う物件を選ぶようにしましょう。
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