覚えておきたい!
引越しした時の挨拶マナー
引っ越しは新しい生活への第一歩です。そのため、これから長いお付き合いとなるご近所の方々への挨拶(あいさつ)はきちんとしておきたいところですね。
とはいえ、「挨拶」と言っても手土産はやはり必要なのか、「近所」と言ってもどこまでがご近所なのかなど、いろいろ考えてしまうものです。
では、引越した時の挨拶は、どのように行なうのがベターなのかを見ていきましょう。
最近は物騒な事件が多く、近隣トラブルも増えていると言われています。実際のところ、引っ越した際のご近所への挨拶回りというのは必要なのでしょうか?
例えば、一人暮らしの女性の場合は、ご近所の挨拶回りをすることで所在がバレてしまうため、防犯上、挨拶をしないという人が増えているようです。
逆に、お子さんがいるご家庭の場合はご近所さんと家族ぐるみの付き合いをすることで、困ったときに助け合うことができたり、騒音トラブルなどを防止できる可能性が高まりますので挨拶回りをしておいたほうが良いと考える人が多いようです。
では、実際に引っ越してきて挨拶回りをしようとした時に、どれくらいの範囲まで行なうべきなのでしょうか?これは一軒家と、マンションなどの集合住宅など住まいのタイプによって異なります。
一軒家が集まる住宅街に引っ越して来た場合には、いわゆる「向こう3軒隣」の範囲が常識的と言われています。「向こう3軒隣」とは、9マスの中心に自宅を置いたとして周りを囲むすべての家と捉えると分かりやすいでしょう。
マンション等の集合住宅の場合は、左右両隣はもちろん、同じ階の部屋には挨拶をしたほうが良いでしょう。また、生活音のことを考えれば、上の階と下の階の部屋の方にも挨拶しておくと近隣トラブルになりにくいと言えます。
さて、引っ越しの挨拶はいつすればよいのか、ということも気になりますよね。引越しの挨拶にも、グッド・タイミングというものがあります。
引越の挨拶は、引越し後に行う人が多いようですが、引越し作業を開始する前に挨拶に行くことをオススメします。というのも、引越当日は大きなトラックが道を塞いだり、通路を荷物で塞いだりしてしまったりしてしまい、どうしてもご近所に迷惑をかけてしまうからです。
できれば、引っ越しの日より少し前に「当日は引越でご迷惑をおかけします」と挨拶をしておけば、近隣の人も嫌な気がしないでしょう。逆に挨拶に行かなければ、悪い印象を持たれてしまうこともあるかもしれないですから、できるだけ早めに挨拶回りすることをオススメします。
引越しの挨拶には、やはり「手ぶら」というわけにはいかないものです。とはいえ、あまり高額な物を贈る必要もありません。引っ越しの挨拶で渡す手土産の相場は500円~1000円ほどで十分です。
それでは、どのような物を手土産にすべきなのでしょうか?
考え方としては、もらってもあまり困らない物、かさばらない物が良いでしょう。例えば、生鮮食品など急にもらっても困るような物はタブーです。
そこで、引越の挨拶でよく配られる物をピックアップしてみました。
●タオル:引っ越しの挨拶で昔から定番です。
●お菓子:家族がいる世帯では一番喜ばれるとされるのがお菓子です。
●洗剤:洗濯はどの家庭でもするので困る人はまずいません。コンパクトな洗剤を選ぶと良いでしょう。
●お茶:普段使いのお茶などはお菓子同様喜ばれるはずです。
●蕎麦:引っ越しの時の縁起物として昔から贈られています。
さて、手土産が準備できたら、早速ご近所の方々に挨拶に行くわけですが、挨拶回りには最適な時間帯というのがあります。
基本的には、早朝や夜はタブーです。やはり明るいうちに挨拶に伺うというのが基本的なマナーとなります。ただ、昼間は仕事で行けないという人や、訪問したご家庭が留守という場合も多いかもしれません。そういう場合には、夕方の17時~18時ごろに訪問するのがベターです。夕飯時なので避けた方がいいと思う人も多いでしょうが、短い時間で挨拶を済ませれば、あまり問題にはなりません。逆に19時~20時くらいになると、ちょうど晩御飯を食べている時にあたりがちなので、昼間に行けない場合にはやはり、17時~18時頃が妥当だと言えます。
手土産も買い、時間帯も考えて挨拶に訪れたけれども相手が不在という場合は多々あると思います。もちろん日を改めるというのも良いのですが、その人の生活パターンによっては、挨拶に伺いたい時間帯には、ずっといないという場合もあると思います。そういう場合には「手紙」をポストに入れておくと良いでしょう。
手紙には、訪れたが不在であり、引越し当日にお騒がせしたことを謝る文面を添えておくとよいでしょう。手土産がある場合には、ポストに入らない場合にはドアノブなどにかけておいていても問題ないかと思います。
引越しの挨拶に関する基本的なマナーは理解できたのではないでしょうか。
引越しの挨拶はご近所づきあいの第一歩となるので、気持ち良く生活するためにもマナーを守りながら挨拶回りをしましょう。