
「引っ越す前の内見では気づかなかった」ということはよくあるものですが、その中でも見落としがちなのが周辺環境のこと。家の中はしっかり見ても、周辺環境までチェックしなかったという経験はないでしょうか。引っ越した後でハトや虫といった、鳥獣・害虫に関する被害の話は少なくないので注意が必要です。そこで、今回はそうした被害についてどう対処するべきかについて紹介します。


都会のマンションなどで多く見られるハト糞の被害

春先になると、街中にあるマンションでは、ハトの糞の被害が多く報告されます。
ベランダの手すりなどに白い糞が付いているという状況を目にした人もいるのではないでしょうか。
ハトは繁殖を目的に、巣作りのためにマンションのベランダに来るのだとか。
対策しないで放って置くとベランダに巣を作ってしまう場合もあります。しかも、ハトは年間8回も繁殖期があるので、一度見なくなっても、しばらくしたらベランダに干していた洗濯物にハトの糞が付いていたりする被害がよくあります。


- ●ハトが好む環境とは?
- ハトが住みやすいと感じて巣作りをする場所は、外敵が少なく安全な場所です。神社や水辺に近いマンションを始め、周囲が何かに囲まれている場所や、人が頻繁に出入りしない場所を習性的に好みます。
エアコンの室外機しか置いていないサービスバルコニーや、物が置きっ放しのベランダの隙間などは特に注意が必要になるので、引越しの際はハトが飛んで来ていないか、ベランダや庭などの状況をよく観察するようにしましょう。
- ●賃貸物件で見られるハトの糞の被害は誰の責任?
- ハトの糞でベランダを汚されてしまった場合は誰の責任になるのでしょうか? 基本的に賃貸の場合は、原状復帰をしないといけないのでハトが巣を作ったり、糞を撒き散らされた場合には、住人が早めに対処しなければいけません。
しかし、ハトがよく集まる公園がすぐ近くにあるなど、ハトの被害に遭うことが予見できる場合には、借りる際に管理会社や大家さんに確認しておけば、住人側の責任を問われないケースもあるようです。
- ●ハトの糞は即効で洗浄!
- ハトの糞にはクリプトコックス病やオウム病、トキソプラズマ症、喘息などのさまざまな病原体があり、深刻な症状を引き起こす可能性があります。また、ハトの糞は強い酸性で腐食性が強いため、放置すると建物が傷んできます。ですので、ハトの糞を見つけたら速やかに掃除をしましょう。
特にアンチバクテリアや殺菌効果の高い洗剤を使って拭き取ることが重要です。手にもつかないようにゴム手袋を付けることをおすすめします。
害虫駆除は予防策から始めよう!

夏になると、増えてくるのが害虫による被害。蚊やハエであればある程度我慢できても、ゴキブリやムカデといった害虫は本当に勘弁!という人も多いハズ。
特に近年ではデング熱や毒グモなど外来生物による被害で命を落とすことさえあるので、夏に引っ越す際には、特に虫の侵入経路についてよく見ておく必要があります。


- ●害虫の侵入を防ぐための内見のコツ
- 害虫を防ぐには、侵入経路をチェックすることが重要です。チェックする箇所は主に以下の場所です。
・網戸
網戸にほつれがないかを注意して見ましょう。網戸が必要な場合は、原則的に貸主が設置することになっているので、管理会社に相談してみましょう。
・換気扇
ダクト式ではない換気扇は虫の侵入経路になる可能性があります。虫の侵入を防ぐには「レンジフードカバー」が有効です。
・排水溝
ゴキブリなどの侵入経路となりやすい、シンクやお風呂などの排水溝も常に清潔にしておきましょう。特にシンクは生ゴミの処理など清潔にしておかないとゴキブリが発生する可能性があります。
引っ越す際にはシンクの下の排水溝がきちんと接続されているか排水トラップがあるかなどもチェックしておきましょう。
・吸気口
換気を促すために吸気口が部屋についている場合は、吸気口にフィルターがちゃんと付けられているかどうかを確認してみましょう。
- ●害虫に悩まされないための物件の見つけ方
- 虫を100%シャットアウトするというのはなかなか難しいことですが、できるだけ虫が家に入ってこないような物件を探したいですよね。そこで、比較的、害虫に悩まされないための物件探しのポイントを紹介します。
・高層階の部屋を選ぶ
蚊などは3階程度の高さまでしか自力で飛べないと言われていますので、マンションの高層階の方が虫は少なくなります。
・玄関が外に面していない内廊下タイプの物件を選ぶ
タワーマンションなどでは、玄関が外に面していない内廊下タイプの物件が多いです。蚊やハエなどの被害を気にする場合は、内廊下タイプの物件を選んでみましょう。
・公園や水辺が近くにある物件を選ばない
公園は憩いの場ですが、植物や水辺などもあるので虫が発生しやすい場所です。公園のすぐ横にあるマンションなどは虫が侵入しやすいと言えるでしょう。
・畑や田園などの農地の近くの物件を選ばない
郊外に住む人が増えていますが、郊外には農地も多く、当然虫が発生しやすくなります。冬は虫に悩まされなくても夏になれば大量発生という場合もあるので、対策をしっかりとしましょう。
・飲食店に近い物件を選ばない
都心でも害虫は発生します。特に繁華街の飲食店には害虫が発生する可能性が高く、なかなか駆除しにくいという現実があります。マンションの階下に飲食店が入っている場合なども注意が必要です。
いかがでしたか?
管理の行き届いたマンションでは当然、入居前に害虫駆除を行っているのでそれほど心配する必要はありません。しかし、ハトの糞や害虫は環境によって大きく左右されます。入居時は悩まされなくても、住み始めてから悩まされる場合もあるので、周辺環境のことも考えて引っ越し先を見つけるようにしましょう。
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